歴史的環境保全(チェンマイ世界遺産)の国際フォーラム開催

佐賀大学理工学部理工学科都市工学部門主催(代表:三島伸雄教授)で,令和4年2月22日に国際共同フォーラムNow & Next for Chiang Mai World Heritageが開かれました。チェンマイは,2024年の世界遺産選定を向けて活動しています。タイでは,初めての遺跡ではない生きた歴史的遺産「ラーンナー王朝以降の独自の形式の仏教や文化」として,2025年の世界遺産正式登録に向けた取り組みを行っています。

本フォーラムは,鹿島市肥前浜宿における町並み保存や防災研究における経験を踏まえ,かつ肥前浜宿での環アジア国際セミナーの参加者の協力を得て実現しました。そして、チェンマイの世界遺産選定に向けたタイ専門家コアチームのメンバーと,チェンマイ歴史地区の世界遺産選定に向けた現状と将来についての議論が企画されました。

我が国からは,奈良県・今井町などの歴史的景観の保存に尽力されてきた渡邊定夫・東京大学名誉教授をアドバイザー,そしてユネスコ世界遺産の選定メンバーやICOMOS調査委員を務められている西村幸夫・國學院大学教授(東京大学名誉教授)ならびにヨングタニット・ピモンサターン・タマサート大学准教授を講演者として迎え,タイと日本の若手研究者によるチェンマイ歴史遺産に関わる研究発表を交えて,チェンマイ歴史地区の世界遺産選定に向けて,今どのような課題を抱えており,将来どのようにしていくべきかについて疑問をぶつけ,意見交換を行いました。参加者は,オンラインで約75名を数えました。

世界遺産を目指すタイ国チェンマイに対して、我が国では唯一貢献している佐賀大学のプロジェクトをアピールし,かつ,文化庁審議員を務めている渡邊定夫東京大学名誉教授、並びにICOMOS世界遺産専門委員やICOMOS Japanのメンバーである西村幸夫國學院大学教授に,チェンマイが世界遺産を目指すにあたって気になるポイントなどを指摘していただき,タイ側にとっても参考になる情報提供と意見交換を行うことができました。

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