プロジェクトの概要
鹿島市の歴史的町並みの保存再生に向けて、構想計画策定、建物保存再生の計画設計などを行いつつ、その支援のための調査研究に取り組んでいます。特に、肥前浜宿については20年来の取り組みを行っているため、地域住民の方々と取り組んできたことを礎に課題解決について研究し、さらなる町並みの活性化に取り組みます。
研究代表者
教授・三島伸雄
所 属:
理工学部理工学科
建築環境デザインコース
専 門:
アーバンデザイン
保全再生デザイン
Urban Design
Regenerative Conservation Design
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研究成果
取組の内容
①町並みや建物の計画デザイン
肥前浜宿を中心に、鹿島市における歴史的環境や自然環境等を構成する伝統的建造物等の保存修理および新築・増改築物件について、計画提案、実施設計や監修等に取り組みます。そのための住民等の利活用意向調査、町並みや伝統的建造物の特質に関する調査、その分析を通した計画・設計、町並みの将来構想策定を行います。
②AI 活用型景観分析研究
これまで景観認識の分析や特徴要素の抽出(多くはSD法等)は、人間の感覚で行われてきました。人間の感覚は大事ですが、時には意見の相違があります。そこで①の基礎的研究として、景観協議を可視化し支援する方法の創出に取り組んでいます。具体的には、AI活用型景観分析研究として、町並み景観における「らしさ」の分析、ならびにその特徴量を有するエレメントの抽出等を行います。そして、深層学習を用いて景観認識を行うことの可能性を明らかにします。
③歴史的町並みの防災デザイン研究
歴史的町並みの多くは、災害に対して脆弱です。そこで①の基礎的研究として、これから歴史的町並みの防災デザインについて研究しています。特に、肥前浜宿等を研究モデル地として、その災害危険性や避難のあり方等を明らかする研究を行っています。地理情報システムや歩行分析ソフト等を用いた避難経路の分析等を通して分かったことなどを地域住民の方々と議論し、歴史的町並みにおける災害への備えについて検討していきます。